話のかみ合わない上司、部下とのコミュニケーションの取り方

話がかみ合わない、上手くコミュニケーションのとれない、上司、部下の人間関係を色々目撃してきました。
そんな上司、部下のコミュニケーションで
「それくらい自分で考えろ!」
と言われたこと、言ってしまったことありませんか?
言われた方も困りますし
言った方も、イライラしつつ、じつは困ってるんですよね…. なんで伝わらないのだろうと。
なんとかしたいのに、上手くコミュニケーションが取れない、上司と部下。
お互いの深い本音としては、分かりあいたい上司と部下。けれどなぜか通じ合えない、分かりあえないジレンマにはまっていく、はまって抜け出せなくなることも良くありますね。
こんな感じで、上司、部下の人間関係がこじれる理由と、その対策について考えてみます。
コミュニケーションが取れない、人間関係がこじれる時
相性や、性格の問題、価値観や得手不得手、いろんなモノが要因として絡み合って、人間関係はこじれていきます。
上司の
「そんなモノも分からないの?」
「この間言ったよね!」
「やれば何とかなるから!」
VS
部下の
「やり方が分かりません」
「この場合どうしたら良いのでしょう?」
「これはなんですか?」
etc、etc、、、
それぞれの、思惑や、感じ方、見てる目線、それらのズレが切っ掛けで、話が噛み合わなくなり、人間関係もこじれていきます。
なんでズレて行くのかと言うと、結局のところ、お互いが、お互いを過信している。
言わなくても分かっている。わかるでしょ?
上司ならこうあるべき、こうあるはずだ。
部下ならこうするべき、こうするはずだ。
知ってるべき、しってるはず。
etc、etc こんな感じで、相手に対して、過度の期待をしている。
お互いが、お互いの役割や期待を理解しあっていない時、人間関係のズレは発生していきます。
人間関係のズレを修復する
上司の目線、立場
絶対的な話ではないですが、色々な人間関係を、俯瞰してきた中で感じることとして。
人間関係をこじらせやすい、上司の方の一例としては、若手時代、凄く努力してきた方、頑張った方が多いのだと思います。
素晴らしい才能があって、気配りも人一倍できていて。
自分の若いときはこうだった、ここまでやった、出来たって、その時の記憶や、経験が、今の地位を作っている。
ある意味、愛情というか、優しさでもあるんですよね、社会人として、一流のサラリーマンになるためには、これくらい出来なければいけない。
これくらい出来てあたりまえだ! みたいな。
得てして、基準が高いのですね。
その高い基準で部下を見たり、指導したりするので、話が噛み合わなくなっていく。どうしてもギャップが生まれてしまうのです。
部下の目線、立場
一方、部下の立場。
先の例の、上司と相性が悪いというか、人間関係をこじらせ易いのは、なんとなく、ふわーっとしてるというか、あまり主体的でなく、どちらかと言うと、受け身のタイプの部下。基本、指示待ちなタイプの部下。
これは、ある意味、仕方のない部分でもあります。
社会人としての業務、仕事を行う、人間関係をつくる事に慣れてしまった相手には、気が付かない、忘れてしまっている事ですが
部下達、若い人材、新しい環境になじもうとしている当事者の経験としては、そこでの経験が新しい事ばかりなので、どうしても受け身にもなりますし、何をして良いかわからなくて、混乱してしまうのも、ある種当然です。
イメージでいうと、小学校の低学年の時期や、新しいスポーツを初めて経験する時の感じですね。ここが何処で、何をすると良いか、理解できていない。
一方、対する上司は、中学生や、高校生と言った感じですね。
低学年の人が、どういった気持ちで、どんな状態だったか?という事は、忘れてしまうんですよね。それなのに、同じ、中学生や、高校生の感覚で接してしまう。
社会人なら常識だろう、当然だろうと言った感覚で。
若干、昭和的と言うか^^;
職人が修行するときの感覚が、踏襲されているのかもしれません^^;
その辺も踏まえて、どうすれば良いのかという事を、考えてみましょう。
コミュニケーションのギャップとズレを修正していく
これは、私が、いろんな会社や、部署の上司部下の関係性や相関性を観察していて気が付いた事なのですが
コミュニケーションのパターンって結局、文化の様なモノで継承されていくんですよね。
会社という組織で良くあるのは、例えばある役員がもともと管理していた部署の後任の部長が居て。
部長の居た課の後任の課長が居て。課長のチームの後任の係長みたいな流れの関係性のラインで、それぞれの伝統的コミュニケーションパターンが継承されていく、維持されていく事が良くあります。
要は、コミュニケーションの手本、雛形みたいなものが出来上がっていて、それが代々引き継がれていく感じです。
部活動とかでもありますよね。部のノリであったり、先輩後輩の関係性であったり。
それらは、ある意味、パターンであって、もちろん、お互いに解りあう、協力しあうという前提の中で、有効に働いているパターンもあります。
ただ、反面、かみ合わないパターンが継承されているケースもあります。
これは組織のパターンの癖もあれば、当事者個人の癖、親子関係や、先生/生徒の関係性のパターンを引き継いでいることもありまして。
先の職人気質的な伝統も、これに含まれると思います。
なので、人間関係、コミュニケーションをしっかり取ろうと思った場合、まずは自分や相手とのコミュニケーションパターンに気が付くことが重要です。
このパターンに嵌っているときは、状況を変える事は難しいです。
上司が、部下が歩み寄って、関係性を変える、試みをしていく事が必要です。
お互いの役割と期待を明確にしていく
パターンに嵌っている時、話がかみあっていない時は、お互いの思い込みや、習慣で、相手がこうあるべき、相手はこうなはずだと、決めつけている、判断している状況です。
そこには、必ず、お互いの役割と、期待のズレ、ギャップが発生しています。
なので、パターンに気が付いたうえで、次は、自分と相手の役割と期待を明確にしていきます。
自分と相手の理想の関係性を意識する。
これはやはり、上司からアプローチしていくのが、関係性を改善しやすいかと思いますが、部下からアプローチすることも勿論できます。
少し極論的に聞こえるかもしれませんが、大体のケース、人間関係を上手く築けない、こじらせやすい方々は、過去に、人間関係を上手く築けなかった経験から、失敗を恐れたり、心に傷を負っているのです。
そう、それは、部活動の先輩に厳しく指導された、体罰やシゴキを受けた人たちが、後輩にも厳しく当たってしまうような感覚。時に、両親に厳しく躾けらた記憶と経験かもしれません。
こういった手法、一方的な圧力でコミュニケーーションを取る手法は、昔の、多様性の無い、直線的な目標達成を求められる状況、環境においては、ある意味有効というか、役に立っていたのかもしれませんが。(もちろん、今でも、一部、有効な部分はあると思いますが。)
現在の、職場環境。様々な、情報共有ツールがあって、お互い協力し合って、新しいモノを創造していく時代においては、若干時代遅れな手法でもあります。
けれど、そんな現在の状況において、上司も正直困ってはいるんですよね。
そういったやり方を教わってきていて、それを良かれと思って、使っている。
固定電話や、公衆電話、FAXでのコミュニケーションが当たり前だった時代から
ポケベル→携帯→ メール 等
様々なコミュニケーションツールが発達している昨今。
この多様性の時代だからこそ、相手の常識が、自分の常識と一致するのは、ある意味、奇跡的でもあるのだと思います。
そう、お互いの目指す方向や、価値感が、最初から相互に理解し合える事は、なかなか起らない事でもあって。
なので、お互い謙虚になる事が必要なのだと思います。
部下から、上司のコミュニケーションも恐れるのではなく。
ある意味、時代に取り残されてしまった、おじいちゃんに接する感覚。
どちらが、良い悪いという事ではなく、お互いの立場をリスペクトして、行うコミュニケーション。
上司から部下へのコミュニケーションも、おじいちゃんが、孫に接するようなコミュニケーション?
せめて、高校生が、小学一年生に接する感覚でしょうか?
お互い、助け合う、協力しあうという、大前提が、必要なのだと思います。
具体的なコミュニケーション改善方法
具体的には、お互いが、お互いの立場、状況、価値観は、理解していないとう事を、基準として、そこからスタートする。
これもコミュニケーションの大前提だと思うのですが、自分が感じている事をしっかり伝えあう。
自分はこう感じている、こうして欲しいと思っている。
自分を主語にした、コミュニケーションを軸にしていくのがお勧めです。
例えば
上司が、部下に、週末までレポートをあげてほしい場合
一方的に
上司: 木曜日までに、レポートを提出してくれ。
部下: 解りました!(うわーまた、残業だよ、この人、何時も一方的で突然なんだよな~)
というコミュニケーションだったり
上司: 木曜日までに、レポートを提出してくれ。
部下: 突然言われても無理です、金曜日まで時間もらえますか?
上司: 未だ、3日も時間あるだろう、なんでできないんだ、俺の若いときは、〇〇〇〇….。
みたいなコミュニケーションよりは
上司:来週の月曜日に、緊急の部の会議が有って、そのために、木曜日までに、君のレポートが上がっていると、週末にそのレポートを基に、会議の報告内容を纏める事が出来るのだが、急で悪いが、何時までにレポートを提出できる?
部下:大変ですね。 解りました、何とか、協力したいと思っているのですが、あいにく、明日から、出張が入っていて、木曜日に帰ってきて、その日の午後から取り掛かれば、金曜日の朝には、提出できますがそれで如何でしょうか?
まあ、流石に前者の様な、コミュニケーションを取る人は、減ってきていると思いますが
この例のように、お互いの立場や、状況、思いを伝えあうと、コミュニケーションが、スムーズになるという事は、ご理解頂けると思います。
以前、感情の神話と、職場での出世の面白いバランス
でも、伝えましたが、職場は本当、感情で動いているんですよね。
なので、お互いの感じている事、考えている事。特に、相手の立場を思いやりを持って、くみ取って、コミュニケーションを行う事。
これが、とても、大切な事だと感じています。
自分が、相手をしっかり思っていることを伝える。
相手が、しっかり自分を思っていてくれる事を感じる事。
そんな、安心感が、良好なコミュニケーションを生み出す事に、繋がるのだと思います。
自分から思いを伝える事で、コミュニケーションは何時でも改善することが出来る。
そんな経験と、確信が得られれば、話のかみ合わない事を恐れずに、自分から良い関係をいつでも再構築する事ができて。
話がかみ合わないと感じたときに思い出して欲しい事
話がかみ合わないと感じている時、対立的になっている時、そんな時は、実は、自分の軸とかみ合っていない時、自分の本質からずれているから、そう感じている側面もあります。
そう、自分の考え方のパターン、考え方の習慣で、自分や相手を信頼できていない状態になると、人は、自分とも、相手とも、かみ合う事が難しくなります。
そんな時は、一度落ち着いて、そういった感情の動きをみつめつつも、その感情に流されるのでなく。
抵抗するでなく。その感情が落ち着いていくのをゆっくりまって。
そして、本当だったらどうしたいか、可能であれば、理想としては、どう在りたいか?
そんな自分と繫がっていく、本質的な自分と、まずは自分がかみ合ってから動き出す。
ここが大切です。
自分がずれている状態で、相手と繫がろうと思っても、それはとても難しいので、結果、どんどん相手とのズレが生じ、コミュニケーションが取れなくなっていきます。
まずは、自分が、自分と繫がる。
相手とかみ合わないと感じる時は、そこからスタートしてみてください。
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